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イチロー10年目の境地

 他のメジャーリーガーと違って、シーズン中、イチローのコメントはほとんど聞こえてこない。ところがイチローはオフになると一転して饒舌に語り出す。そんなイチローのインタビューを聞くのは、ファンにとってはオフの楽しみの一つだ。  
 サラリーマンの場合、月曜から金曜まで真剣勝負して土日にオフ、という周期が多いだろう。5日オンで2日オフ。それを考えるとプロ野球選手は大変そうだ。2月から10月までスイッチオンの状態が続く。イチローは試合に勝ったあとのベンチ前でのハイタッチをすごく重要視していると言っていた。緊張を解いて喜びを味わえる唯一の瞬間だからだそうだ。グラウンドからロッカールームに引き上げたら、もう明日のゲームのことを考えるらしい。
 そんな日々が8ヶ月ほど続くのだから、その分、短いオフは選手たちにとって貴重な時間なのだろう。インタビューで調子に乗ってご機嫌にしゃべるイチローはオンのときのテンションとオフのときのテンションの振り幅がとても大きいように見える。一流の選手ほどこの振り幅は大きいのかも。注意して見ているのはイチローだけだから確証はないけど。
 イチローはオフのさまざまなインタビューでシーズン中に感じたこと、技術的なこと、とにかく洗いざらい話す。元来がおしゃべり好きな男なのだろう。そしてメディアで言いたいことをぺらぺら話すことが、ストイックなシーズンを乗り切った自分へのささやかな報酬なのかもしれない。
 BS「絆~イチロー10年目の境地~」は今オフ、メディアに流れた最初のインタビューだった。 
 このインタビューのクライマックスは、08年シーズンの、イチローがチーム内で孤立しているという噂の真偽から、今シーズンの200本安打達成時にチームメイトたちがイチローを祝福するまでのドラマをイチロー本人が語った部分だろう。これはとてもいい話だった。
 番組は50分間だったが、イチローはそのうちの40分間は話し続けたのではないか。チーム内の人間関係の難しさについてもかなりの時間を割いて話していた。メジャーリーグのチームも例外なく人間関係の問題があり、それは常に流動的。移籍してきたフィギンズやルーキー選手との交流、ケン・グリフィー.Jrの引退騒動、最下位に沈んだベンチ内のぎくしゃく、そういったインサイド・ストーリーをイチローは包み隠さず披露した。
「困難を克服するために必要なのは精神力ではなく技術力。人間の精神力なんて信じていない」という言葉も印象に残った。日本人が大好きな曖昧な「精神論」をきっぱりと否定するイチローはすがすがしい。
 イチローはシアトルを愛しているので、マリナーズの選手としてワールドチャンピオンになるのが夢だと語っていた。優勝するために強いチームに移籍して、結果的にワールドチャンピオンになっても、それは自分としては意味がないという。
 多くの選手がFAを活用してチームを移るのが当たり前の今、こうした時代錯誤な発言をするイチロー。
 イチローのこういう真っ直ぐさがとても好きだ。

南東を仰ぐ

        
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斎藤佑樹の初勝利は3月27日、初奪三振はナカジから

 稀哲、楽しそうだな。ラーメンマンになったりしてさ。俺たちのことはもう忘れたのか?さみしい。嫉妬に胸が焦がれる。
 屈辱のBクラスに終わったファイターズは嵐にしやがれな契約更改が続いている。戦犯として真っ先に責任追及されてしかるべき梨田監督に対しては、フロントも道民ファンも一切不問なところがなんとも解せないが、これが北海道ファイターズのチームカラーなのだろう。優しいね、みんな。
 ストーブリーグ前の予想では、嵐にしやがれな戦力流出も予想されたが、どうやら稀哲の移籍だけで収束しそうな気配だ。契約更改で大幅減俸となったベテラン勢が来季に復活するというのはあまりに楽観的な見方だけど、榊原、中田という投打の若手が台頭してきたし、賢介、糸井、小谷野、鶴、ダルビッシュといった選手たちは全盛期に入っている。これなら来季は間違いなく日本一になれるだろう。
 帯広TVスポーツ部の来季イチオシ選手は、野手では加藤の政。史上最も美しきショートストップ・日本のデレク・ジータ、金子誠は満身創痍だし、晩年の域に入りつつあるのは否めない。だからこそ来季は加藤の政にやってもらわなければ困る。本来は今シーズン、ポジションを奪うべきだった。金子もそう思っているはず。
 投手では八木。いい加減にしてほしい八木。嵐にしやがれな八木。来季もまたあーでもないこーでもないやったら、2年目のジンクスに泣いたサウスポー、ということで整理したほうがいいだろう。来季は15勝しろ。
 さて、斎藤ハンカチ佑樹。斎藤はギャラ、実績、大卒という年齢から、ローテーション投手で2ケタ勝利、新人王というのが最低ノルマとなる。雄星じゃあるまいし、これだけ大騒ぎして入団したんだから、できれば最多勝のタイトルも獲りたい。
 問題は斎藤がローテーションの何番目になるのかということ。ダルビッシュ、勝までは確定。問題は3番手以降だ。2年目のガイジン投手はどうか?今までの助っ人を見ても、2年目も同等の成績を残す投手は稀。稀の稀。というわけで3番手以下はケッペル、斎藤、八木、榊原、糸数、オビスポ、増井がしのぎを削ることになる。なんとも贅沢な投手陣。間違いなく日本一にはなれる。
 開幕の時点では、斎藤はローテ3番手となる。ケッペルが4番手。試合日程が根拠だ。斎藤は3月27日の西武戦に登板しなければ、地元デビューがなくなる。斎藤を札幌ドームでデビューさせない、というのは考えられないことだ。そして、27日に先発すれば3試合目の登板を楽天戦に持っていける。すなわち4月8日か9日にいきなりマー君との対決が実現する可能性もある。
 ちなみに、高卒ルーキーの松坂は開幕時ローテ4番手だった。斎藤がいきなりローテ3番手に入っても驚くことではない。梨田はケッペルや八木のプライドなんかこれっぽっちも考慮しない鈍感な指揮官だから、ニコニコ笑いながら斎藤を3番手に指名するだろう。
 ね?説得力あるでしょ?というか、これ以外の可能性は考えられない。
 斎藤ハンカチ佑樹が初先発、完封勝利という鮮烈デビューを果たすのは3月27日の札幌ドーム。できれば記念すべき初奪三振は現役最高の打者、ナカジから奪ってほしい。
 あー、楽しみ。

あ、おじさんだ。

        

ファイターズの知名度

 北海道のみなさん、きのう夕方の斎藤の仮契約記者会見の緊急特番って北海道だけだったらしいっすよ。北海道は全局、生中継に切り替わったけど。ま、どっちにしたって斎藤はファイターズには貴重な全国区の選手だ。
 こないだ阪神ファンの女性とお話したんだけど、彼女に「ファイターズの知っている選手の名前を言ってみ大会」をしたら「ダルビッシュしか知らへんで」と言われた。大阪弁で。言ってみ大会、すぐ終わった。
 そこで全国のセ・リーグファンに緊急アンケートしてみた。「あなたが知っているファイターズ選手を教えてください」。
 結果はファイターズファンにはショックなものだ。大半のセ・リーグファンはダルビッシュしか知らないんだよ。熱心なプロ野球ウォッチャーでようやく稲葉の名前が出てくる。中田、1年目で活躍すれば全国区だったのに、今や完全に忘れられてる。今回の稀哲移籍に関して、セ・リーグ系のブログにはけっこう「稀哲ってこんな選手らしいよ」的な記事が目についた。稀哲、セでは無名みたい。
 糸井とか小谷野とか金子誠とか、ガチで「誰それ」って言われたよ。
 ファイターズ移転にともなって道民がセ・リーグの野球から離れて5年ほど経つ。多くのセ・リーグファンがパの選手に疎いように、道民もけっこうセ・リーグの選手、知らないのではないか。そりゃ、いろいろ見ながらなら「知ってるよ」になるけど、今ここでセ・リーグの選手の名前、言ってみなよ、と言われて何人の選手の名前が出てくるだろう。広島のローテーションとか言える?特に物忘れが猛烈に進行している40代のファイターズファンに私は問いたい。
 そういう自分はどうか。試してみた。
 
中日
 日本シリーズ、かなり見たからさすがに覚えた。英智、岩瀬、落合監督。あと思い出せない。英智、書いたはいいが、読み方がわからない。

阪神
 真弓、北村、藤田平、佐野、遠井あたりは引退したんでしょ?藤川球児か。フルネームで覚えてる。あとマートン、今年覚えた。あ、城島がいる。

巨人 
 ラミレス、阿部、高橋由伸、坂本。けっこう知ってる。ピッチャーはクルーンと東野と内海。エースが誰かとかローテはわからない。

ヤクルト
 青木。松岡とか安田とか大杉とか若松とかなら知ってるけど、今の選手は知らないなあ。青木しか出てこない。

広島
 外木場とか衣笠、山本浩二、水谷。赤ヘル旋風時の選手なら出てくる。ライトライトルね。今の選手はマエケン、天才前田。栗原か。

横浜
 番長の三浦。内川、村田。シピンは移籍したんだよね。

 そんな感じでした。知らなすぎる自分に泣けた。勉強しますね。あと、セ・リーグファンのみなさま、忘年会ネタとして「古今東西ファイターズの選手の名前」やってみてください。

練習場

        

さよなら、稀哲

 横浜への入団を表明する稀哲は晴れ晴れとした表情に見えた。

 攻守にわたりスピード感にあふれたプレーをする稀哲は新生ファイターズの黄金期を支えるにふさわしいリードオフマンだった。
 稀哲といえばドラゴンボールのピッコロに扮した写真がすぐに引き合いに出される。稀哲=パフォーマンスという枠組みで、だ。稀哲は今回の移籍に際しても、パフォーマンスが自分に課せられた役割りなので横浜でもやる、ということを暗に匂わせている。
 だけど、稀哲の選手としての価値はパフォーマンスではなくて、攻守に渡るキレのあるスピード、パンチの効いたバッティングにあることを道産子ファンは知っている。パフォーマンスは新庄のものであって、稀哲は道具として使われたに過ぎない。稀哲がパフォーマンスに積極的ではないことはファンなら誰でも知っている。
 稀哲は深く、暗く、静かに思考するタイプの選手だ。新庄引退後は、元来は向いていなかったパフォーマンスをほとんど行わず、アンダーシャツのネックの部分にはハングル文字の刺繍を入れた。あのハングル文字について、北海道のファンは見ないふりをしているが、たとえばネット空間でどのような評判になっているのかは「森本稀哲 アンダーシャツ ハングル」で検索してみればいい。この国で稀哲がアイデンティティを保つために下した決断の重さが理解できる。そして、札幌ドームへ野球を楽しみに来ているファンに民族問題を突きつけるような、明るいパフォーマンスとは対極にあるシリアスな側面が稀哲という選手の本質でもある。
 ファイターズが常勝軍団になるとともに稀哲も日本を代表する1番打者に成長した。明るいチームカラーの中でのびのびとプレーする、というのが内向的になりがちな稀哲にとってはベストな環境だったのかもしれない。
 監督が梨田に交替してから稀哲を取り巻く状況は一変する。梨田という男は、今シーズンの武田久の起用法でも顕著になったが、選手のプライドというものに無頓着な人間である。無頓着というよりも、そうしたことに気を配れない鈍な人間なのかもしれない。
 稀哲は梨田の最初の犠牲者になった。梨田は、ファイターズ不動の1番打者という稀哲の特権を奪い、バントのサインを出し続けた。昨年の日本シリーズではチャンスで稀哲に代打を送っている。札幌ドームでの日本シリーズという舞台で代打を送られた稀哲の屈辱的な気持ちを梨田は汲み取ることができない。
 余談になるが、来シーズンは金子誠と信二が、稀哲や久と同じ目にあう気がしてならない。
 ともすれば内向きになる稀哲という人間には広い北海道が合う。思いっきりボールを追えるセンターというポジションが合う。力いっぱいバットを振って全力で一塁へ走るトップバッターという打順が合う。
 この2シーズン、稀哲はこのうちの2つを奪われた。翼を失くし沈み込む稀哲の姿をファンはじっと心配しながら見てきた。だから、今回の彼の決断には素直にエールを送るしかない。
 ファイターズの黄金期を支えた北海道のリードオフマン、稀哲。道産子は新天地での彼の活躍を祈ろう。 

 さよなら、稀哲。
 
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そこに愛はあるのかい?

 建山の移籍が決まった。なんとびっくりのテキサス・レンジャーズだ。今シーズン、プレーオフでヤンキースに勝ってワールドシリーズに進出したチーム。
 だけど、人を小馬鹿にしたような、なんとも中途半端な契約内容を見ると、果たして行く必要あるのかね、と思ってしまう。
 世の中には「給料取りで良かれ」という男と「チャレンジャーでありたい」という男がいる。チャレンジャータイプはいわゆる職人気質。自分をスキルアップすることに快感を覚える。このタイプには向上心と創造性のある人が多いから結果として組織には貢献したりする。野球選手にはこのタイプが多い。だから日本人選手はこぞってメジャー志向になる。
 メジャーリーグでの日本人プレーヤーの評価は野茂とイチローが市場開拓して、松坂でピークに達した。だけど日本球界が「こぞってメジャー」になった結果、メジャーの日本人プレーヤー相場は適正なものになった。タフさに欠けると思われる岩隈への評価、今回の建山に対する評価を見れば明らかだ。 
 職人気質の男は渡り歩きながら自分を磨く。後ろは振り返らない。去られる側としては「去る者は追わず」。黙って笑顔で見送るだけだ。
 FA制度の導入はすごくいいことだ。巨人に入りたかったのに不人気なパ・リーグのチームに指名されて、ぐっと我慢して実績を重ね、ようやく公然とあこがれの巨人へ移籍した小笠原なんかを見ても、すごくいい制度だと思う。でも、まるで年季奉公が明けた小僧みたいに、FAを取得したらさっさと移籍する選手ってドライすぎない?今の30代の人の感覚ってこんなものなのか。
 一人前にしてくれた球団とファン、暮らした街、そういうものへの愛が感じられない。だからといって、例えば稀哲に対して「不遇に耐えろ」なんて言えないんだけど、ここんとこ毎年、大挙してメジャーを目指す選手たちを見ていると、「そこに愛はないのかい?」と聞きたくなる。
 建山は、日本での実績を無視された低い評価にも関わらず、ニコニコ顔で海を渡る。まるで拾われた子犬みたい。一人一殺のようなワンポイントで使われて、少しでも打たれれば若手と入れ替え。そういうのが目に見えている。
 建山のメジャー移籍、日本の野球人全体のプライドという観点から、どうなの?と思う。これって捨てられる女の恨み言なのかな。

レンガサイロ

        
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